しじでんえんざっこう四時田園雑興
蝴蝶双双入菜花
日長無客到田家
鶏飛過籬犬吠竇
知有行商来買茶
日長無客到田家
鶏飛過籬犬吠竇
知有行商来買茶
詩
※日本で一般に読まれている本文によります。
書き下し文
蝴蝶 双双 菜花に入る
日長くして客の田家に到る無し
鶏は飛んで籬を過ぎ犬は竇に吠ゆ
知る 行商の来たりて茶を買ふ有るを
現代語訳
蝶が二匹ずつ菜の花畑に入っていく。日は長く、農家を訪ねる客もない。鶏が垣根を飛び越え、犬が垣根の穴に向かって吠える。お茶を買いに行商人が来たのだとわかる。
原文と書き下し文の対照
蝴蝶双双入菜花 ― 蝴蝶 双双 菜花に入る
日長無客到田家 ― 日長くして客の田家に到る無し
鶏飛過籬犬吠竇 ― 鶏は飛んで籬を過ぎ犬は竇に吠ゆ
知有行商来買茶 ― 知る 行商の来たりて茶を買ふ有るを
鑑賞
蝶が二匹ずつ菜の花畑に入っていく。日常の一コマが、そのまま詩になっています。
日本で親しまれる理由
「知有行商来買茶」。蝶はふたりで、菜の花の中へ。
語句
- 双双
- 「双双」——詩の情景を支える語
- 蝴蝶
- 「蝴蝶」——詩の情景を支える語
- 入菜
- 「入菜」——詩の情景を支える語
作者
范成大の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
范成大(南宋)の作。情景と心情が短く結ばれた一首。