じょしゅうせいかん滁州西澗
独憐幽草澗辺生
上有黄鸝深樹鳴
春潮帯雨晩来急
野渡無人舟自横
上有黄鸝深樹鳴
春潮帯雨晩来急
野渡無人舟自横
詩
※日本で一般に読まれている本文によります。
書き下し文
独り憐れむ幽草の澗辺に生ずるを
上に黄鸝の深樹に鳴く有り
春潮 雨を帯びて晩来急なり
野渡 人無くして舟 自づから横たはる
現代語訳
谷川のほとりにひっそりと生える草を、ひとりいとおしく思う。上の茂った木ではうぐいすが鳴いている。春の水は雨を集め、夕方になって流れが急になった。野の渡し場には人もなく、小舟がひとりでに横向きに浮かんでいる。
原文と書き下し文の対照
独憐幽草澗辺生 ― 独り憐れむ幽草の澗辺に生ずるを
上有黄鸝深樹鳴 ― 上に黄鸝の深樹に鳴く有り
春潮帯雨晩来急 ― 春潮 雨を帯びて晩来急なり
野渡無人舟自横 ― 野渡 人無くして舟 自づから横たはる
鑑賞
結句「野渡人無く舟自ら横たはる」は、人のいない静けさを一枚の絵のように描いた名句。のちに多くの画題となりました。
日本で親しまれる理由
「野渡人無く舟自ら横たはる」
語句
- 澗
- 谷川
- 黄鸝
- こうらいうぐいす
- 野渡
- 野中の渡し場
作者
韋応物の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
韋応物が滁州(いまの安徽省)の刺史だったころの作。