ちくしのし竹枝詞
楊柳青青江水平
聞郎江上唱歌声
東辺日出西辺雨
道是無晴却有晴
聞郎江上唱歌声
東辺日出西辺雨
道是無晴却有晴
詩
※日本で一般に読まれている本文によります。
書き下し文
楊柳青青として江水平らかなり
郎が江上に歌を唱ふ声を聞く
東辺に日出でて西辺は雨
道ふ是れ晴無しと 却って晴有り
現代語訳
柳は青々として川の水は穏やか。川の上からあの人の歌声が聞こえる。東では日が照り、西では雨。「晴れがない」と言いながら、ちゃんと晴れている——あの人にも、想いがあるのかもしれない。
原文と書き下し文の対照
楊柳青青江水平 ― 楊柳青青として江水平らかなり
聞郎江上唱歌声 ― 郎が江上に歌を唱ふ声を聞く
東辺日出西辺雨 ― 東辺に日出でて西辺は雨
道是無晴却有晴 ― 道ふ是れ晴無しと 却って晴有り
鑑賞
東では日が出て、西では雨——「晴れがない」と言いながら、実は晴れ(情)がある。天候の「晴」に愛情の「情」を掛ける、竹枝詞らしい軽やかな恋の歌です。
日本で親しまれる理由
「東辺日出西辺雨、道是無晴却有晴」
語句
- 竹枝詞
- 巴渝の民謡を詩にした形式
- 無晴
- 晴れがない。掛詞で「無情」
- 有晴
- 晴れがある。掛詞で「有情」
作者
劉禹錫の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
劉禹錫が夔州などで土地の歌を採り入れた竹枝詞の一首。