しんしじょこうてんにとまる宿新市徐公店
籬落疎疎一径深
樹頭新緑未成陰
児童急走追黄蝶
飛入菜花無処尋
樹頭新緑未成陰
児童急走追黄蝶
飛入菜花無処尋
詩
※日本で一般に読まれている本文によります。
書き下し文
籬落 疎疎として一径深し
樹頭の新緑 未だ陰を成さず
児童 急ぎ走りて黄蝶を追ふ
飛んで菜花に入りて尋ぬる処無し
現代語訳
まばらな垣根に沿って小道が奥まで続く。梢の新緑はまだ陰をつくるほど茂っていない。子どもが走って黄色い蝶を追いかけるが、蝶は菜の花畑に飛びこんで見分けがつかなくなった。
原文と書き下し文の対照
籬落疎疎一径深 ― 籬落 疎疎として一径深し
樹頭新緑未成陰 ― 樹頭の新緑 未だ陰を成さず
児童急走追黄蝶 ― 児童 急ぎ走りて黄蝶を追ふ
飛入菜花無処尋 ― 飛んで菜花に入りて尋ぬる処無し
鑑賞
まばらな垣根に沿って小道が奥まで続く。日常の一コマが、そのまま詩になっています。
日本で親しまれる理由
「飛入菜花無処尋」。蝶を追いかけて、菜の花畑へ。
語句
- 籬落
- 「籬落」——詩の情景を支える語
- 疎疎
- 「疎疎」——詩の情景を支える語
- 一径
- 「一径」——詩の情景を支える語
作者
楊万里の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
楊万里(南宋)の作。情景と心情が短く結ばれた一首。