しゅんじつ春日
一夕軽雷落万糸
霽光浮瓦碧参差
有情芍薬含春涙
無力薔薇臥暁枝
霽光浮瓦碧参差
有情芍薬含春涙
無力薔薇臥暁枝
詩
※日本で一般に読まれている本文によります。
書き下し文
一夕の軽雷 万糸を落とし
霽光 瓦に浮かんで碧参差たり
有情の芍薬は春涙を含み
無力の薔薇は暁枝に臥す
現代語訳
ひと晩の軽い雷が無数の雨の糸を降らせ、雨上がりの光が瓦に浮かんで碧色にきらめく。情けある芍薬は春の涙のような雫を含み、力の抜けた薔薇は朝の枝にもたれて横たわる。
原文と書き下し文の対照
一夕軽雷落万糸 ― 一夕の軽雷 万糸を落とし
霽光浮瓦碧参差 ― 霽光 瓦に浮かんで碧参差たり
有情芍薬含春涙 ― 有情の芍薬は春涙を含み
無力薔薇臥暁枝 ― 無力の薔薇は暁枝に臥す
鑑賞
ひと晩の軽い雷が無数の雨の糸を降らせ、雨上がりの光が瓦に浮かんで碧色にきらめく。景色の奥に、静かな心情が沈んでいます。
日本で親しまれる理由
「無力薔薇臥暁枝」。雨上がり、花々は雫をまとって光る。
語句
- 霽光
- 「霽光」——詩の情景を支える語
- 碧参差
- 「碧参差」——詩の情景を支える語
作者
秦観の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
秦観(北宋)の作。情景と心情が短く結ばれた一首。