そばくしゃ蘇幕遮
燎沈香
消溽暑
鳥雀呼晴
侵暁窺檐語
葉上初陽乾宿雨
水面清円
一一風荷挙
※日本で一般に読まれている本文によります。長編のため、有名な部分を抜粋して掲載しています。
書き下し文
沈香を燎き
溽暑を消す
鳥雀晴れを呼び
暁を侵して檐を窺ひて語る
葉上の初陽 宿雨を乾かし
水面 清円
一一 風荷挙がる
現代語訳
沈香を焚いて蒸し暑さを払う。雀たちが晴れたよと呼び合い、夜明け前から軒先をのぞいておしゃべりする。蓮の葉の上の朝日がゆうべの雨を乾かし、水面に丸く清らかな葉、一枚一枚が風に持ち上がる。
原文と書き下し文の対照
燎沈香 ― 沈香を燎き
消溽暑 ― 溽暑を消す
鳥雀呼晴 ― 鳥雀晴れを呼び
侵暁窺檐語 ― 暁を侵して檐を窺ひて語る
葉上初陽乾宿雨 ― 葉上の初陽 宿雨を乾かし
水面清円 ― 水面 清円
一一風荷挙 ― 一一 風荷挙がる
鑑賞
沈香を焚いて蒸し暑さを払う。その気配が、短く残ります。
日本で親しまれる理由
「一一風荷挙」。朝日に、蓮の葉がひとつずつ立ち上がる。
語句
- 沈香
- 「沈香」——詩の情景を支える語
- 溽暑
- 「溽暑」——詩の情景を支える語
- 鳥雀
- 「鳥雀」——詩の情景を支える語
作者
周邦彦の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
周邦彦(北宋)の詞。詞牌にのせて心情や情景を詠む。