とうおうかくのし滕王閣詩
滕王高閣臨江渚
佩玉鳴鸞罷歌舞
画棟朝飛南浦雲
珠簾暮捲西山雨
閑雲潭影日悠悠
物換星移幾度秋
閣中帝子今何在
檻外長江空自流
佩玉鳴鸞罷歌舞
画棟朝飛南浦雲
珠簾暮捲西山雨
閑雲潭影日悠悠
物換星移幾度秋
閣中帝子今何在
檻外長江空自流
詩
※日本で一般に読まれている本文によります。
書き下し文
滕王の高閣 江渚に臨み
佩玉 鳴鸞 歌舞罷む
画棟 朝に飛ぶ南浦の雲
珠簾 暮れに捲く西山の雨
閑雲 潭影 日に悠悠
物換はり星移りて幾度の秋ぞ
閣中の帝子 今何くにか在る
檻外の長江 空しく自づから流る
現代語訳
滕王の高い楼閣は川の中州に臨んでいるが、腰の玉や鈴を鳴らした歌舞の宴はもう終わった。彩色した棟木には朝ごとに南浦の雲が飛び、玉のすだれを夕べに巻き上げれば西山の雨が見える。のどかな雲と淵に映る影は日々ゆったりと変わらず、物事は移り星はめぐって、幾度の秋が過ぎただろう。この楼閣を建てた皇子は今どこにいるのか。手すりの外では長江がむなしく流れていくばかり。
原文と書き下し文の対照
滕王高閣臨江渚 ― 滕王の高閣 江渚に臨み
佩玉鳴鸞罷歌舞 ― 佩玉 鳴鸞 歌舞罷む
画棟朝飛南浦雲 ― 画棟 朝に飛ぶ南浦の雲
珠簾暮捲西山雨 ― 珠簾 暮れに捲く西山の雨
閑雲潭影日悠悠 ― 閑雲 潭影 日に悠悠
物換星移幾度秋 ― 物換はり星移りて幾度の秋ぞ
閣中帝子今何在 ― 閣中の帝子 今何くにか在る
檻外長江空自流 ― 檻外の長江 空しく自づから流る
鑑賞
華やかな過去と、変わらず流れる長江。人の世の移ろいを詠む懐古の名作で、名文「滕王閣序」の末尾に添えられた詩です。
日本で親しまれる理由
「滕王閣序」とともに有名
語句
- 帝子
- 皇子。滕王李元嬰
- 画棟
- 彩色した棟木
- 檻
- 手すり
作者
王勃の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
王勃が南昌の滕王閣で開かれた宴で、「滕王閣序」とともに作ったと伝えられる。