じにしめす示児
死去元知万事空
但悲不見九州同
王師北定中原日
家祭無忘告乃翁
但悲不見九州同
王師北定中原日
家祭無忘告乃翁
詩
※日本で一般に読まれている本文によります。
書き下し文
死し去れば元より知る万事空なるを
但だ悲しむ九州の同じきを見ざるを
王師 北のかた中原を定むるの日
家祭 忘るる無かれ乃翁に告ぐるを
現代語訳
死んでしまえば何もかも空しくなることは、もとよりわかっている。ただ悲しいのは、天下が再び一つになるのを見られないことだ。朝廷の軍が北の中原を平定した日には、家の祭りで忘れずにこの父に報告してくれ。
原文と書き下し文の対照
死去元知万事空 ― 死し去れば元より知る万事空なるを
但悲不見九州同 ― 但だ悲しむ九州の同じきを見ざるを
王師北定中原日 ― 王師 北のかた中原を定むるの日
家祭無忘告乃翁 ― 家祭 忘るる無かれ乃翁に告ぐるを
鑑賞
八十五歳で世を去る直前に、子らに遺した辞世の詩。最期まで国土の回復を願い続けた愛国詩人・陸游の思いが凝縮されています。
日本で親しまれる理由
愛国詩人の辞世
語句
- 九州
- 中国全土
- 王師
- 天子の軍
- 中原
- 黄河中流域。金に奪われた地
- 乃翁
- おまえの父。自分
作者
陸游の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
嘉定二年(1210年初め)、陸游の絶筆とされる。